アップリケの縫い方・手縫いの基本と上手に仕上げるコツ
手縫いのアップリケは、ミシンより縫い目が汚くなる。
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アップリケの手縫いに使う縫い方の種類と特徴
アップリケの手縫いに使う縫い方は、大きく分けて3種類あります。それぞれに見た目や強度の違いがあるので、作品のデザインや用途によって選ぶのが理想的です。
まず最も基本となるのが「たてまつり」です。縫い目がたて(垂直)方向に並ぶ縫い方で、布端に対して直角に短い針目が出るのが特徴です。縫い目が非常に小さく目立ちにくいため、アップリケ布と同系色の糸を使えばほとんど縫い目が見えない仕上がりになります。つまり、どんなデザインにも使えるのがたてまつりです。
次に「ブランケットステッチ(縁かがり縫い)」があります。布の縁を一周するように糸をかけて縫い進める方法で、縫い目があえてデザインの一部として表に見えます。刺繍糸のカラーを工夫するだけで、おしゃれな縁取り仕上げになります。ハンドメイド感のある温かい雰囲気を出したいときにおすすめです。これは使えそうです。
最後に「バックステッチ(本返し縫い)」です。これはミシンの縫い目に似た見た目になる縫い方で、アップリケ布のやや内側をぐるっと一周縫います。縫い目がしっかり目立つので、ハンバーガーや車など、シルエットがはっきりしたデザインに合わせると引き締まった仕上がりになります。
| 縫い方 | 見た目 | 難易度 | 向いているデザイン |
|---|---|---|---|
| たてまつり | 縫い目が目立ちにくい | ★☆☆ | すべてのモチーフ |
| ブランケットステッチ | 縁取りがくっきり | ★★☆ | フェルト・温かみのあるデザイン |
| バックステッチ | ミシン縫い風でシャープ | ★★☆ | 食べ物・乗り物など輪郭がはっきりしたモチーフ |
初心者の方には、まずたてまつりを覚えることをおすすめします。星やハートなどのシンプルなモチーフなら、たてまつりだけで十分に仕上げることができます。たてまつりだけ覚えればOKです。
参考:アップリケの縫い方の基本(フェリシモ・クチュリエ公式ブログ)
手づくり初心者にも簡単!かわいいアップリケの縫い方と作り方|クチュリエブログ
アップリケの手縫いで大切な「縫い代の処理」と形ごとのコツ
布素材のアップリケを手縫いで仕上げる場合、縫い代の処理がきれいな仕上がりの9割を決めると言っても過言ではありません。フェルトと違い、普通の布はカットした端がほつれてしまうので、縫い代を折り込んでからまつる必要があります。縫い代の処理が原則です。
縫い代の幅は、一般的に約0.5cm(はがきの端の厚みより少し広い程度)が基本です。ただし小さなモチーフや細かい部分は0.3cmに抑えることで、折り込みやすくなります。縫い代を折り込んだらアイロンで形を整え、しっかり形を記憶させてから縫い始めましょう。アイロンが形の土台を作ります。
形ごとのポイントは以下の通りです。
- 🔵 丸い形:型紙を利用して縫い代をぐし縫いし、引き絞るときれいな円になります。型紙を中に入れてアイロンをあてると、丸みがしっかり定着します。
- 🌸 凹凸のある形:くぼみの部分に切り込みを入れてから、それぞれのパーツごとにぐし縫いして引き絞ります。くぼみは細かくまつるのがポイントです。
- ⭐ とがった形:とがっている頂点は折りたたんで縫い代を重ね、アイロンで形を固定します。頂点にひと針縫い添えるときれいな角が出ます。
- 🐝 複雑な形:縫い代に細かく切り込みを入れながら、針先で少しずつ折り込んでまつります。無理に一気に折ろうとせず、縫いながら少しずつ調整するのがコツです。
一方、フェルト素材の場合は布端がほつれないため、縫い代の処理が不要です。カットした形のままたてまつりやブランケットステッチで縫い付けるだけで完成するので、初心者にとって特に扱いやすい素材です。意外ですね。
参考:たてまつり縫いの詳細な手順(家電Watch)
ゼッケンやアップリケ付けに!「たてまつり縫い」の縫い方とコツ|家電Watch
アップリケの手縫いで失敗しない「仮止め」の方法
アップリケの手縫いで「縫っている途中にズレてしまった」「仕上がりが歪んでしまった」という失敗は、仮止めをしっかり行うだけでほぼ防ぐことができます。仮止めが最重要ステップです。
仮止めの方法には主に4つの選択肢があります。
- 📌 まち針:最も一般的な方法で、縫い始め前にモチーフを仮固定します。ただし細かいモチーフでは取り回しが難しいこともあります。
- 🧶 しつけ糸:本縫いの前に粗い縫い目で仮縫いしておく方法です。形がしっかり固定でき、縫っている最中のズレを防ぎやすいです。
- 🧴 布用仮止め接着剤:スティックのりのような使い勝手で、フェルトなどの小さいパーツを仮止めするのに非常に便利です。洗濯で落ちるタイプを選べば縫い終わった後も問題ありません。
- 🔥 アイロン接着テープ(水溶性):アイロンでモチーフを仮接着してから縫い付ける方法です。ズレが少なく、しっかりした仮止めができます。
ここで一点注意があります。文房具売り場などで売られている一般的な両面テープは、接着剤が針に付着して針通りが極端に悪くなるため、手縫いのアップリケには向きません。「手芸用」や「水溶性」と書かれた専用品を選ぶことが条件です。
仮止め後は、土台布の上に置いたアップリケ布がしっかり固定されているか確認してから本縫いに入りましょう。仮止めが丁寧なほど、仕上がりの美しさが上がります。
参考:仮止めの道具の種類と使い分け(ソーイングスクール hapimade)
手芸に便利な「仮止め」の道具たち・・シーンに応じて使い分け|hapimade
アップリケの手縫いで美しく仕上がる「糸と針」の選び方
手縫いアップリケの仕上がりを大きく左右するのが、糸と針の選び方です。道具選びを間違えると、針目が目立ったり布に余計な穴があいたりと、完成度に差が出てしまいます。道具選びが土台です。
糸の色の選び方としては、「アップリケ布と同系色の糸」を選ぶのが基本です。たとえば赤いフェルトには赤系の糸、青い布には青系の糸を選ぶことで、縫い目がほとんど目立たなくなります。布の色が濃い場合はやや濃いめの色、薄い場合はやや薄めの色を選ぶと自然に馴染みます。
あえて縫い目を見せたいブランケットステッチには、アップリケ布と反対色や鮮やかな刺繍糸を選ぶのもおすすめです。たとえば白いフェルトに赤い刺繍糸を使うと、縁取りがデザインのアクセントになります。糸の太さは刺繍糸6本撚りのうち2〜3本どりが、手縫いアップリケにはちょうどよい強度と見た目のバランスです。
針の選び方も重要です。一般的な縫い針より「細めの針」を使うことをおすすめします。細い針は布に穴があきにくく、布の繊維へのダメージが少ないため、薄い布や繊細な素材にも対応できます。フェルト用には「フェルト針」と呼ばれる太めの針もありますが、通常の刺繍針(9〜10番)で十分代用できます。
- 🪡 たてまつり・バックステッチ → アップリケ布と同系色の縫い糸または刺繍糸2〜3本どり
- 🎨 ブランケットステッチ → アクセントカラーの刺繍糸3〜6本どり
- 🪢 針の太さ → 細口の手縫い針(9〜10番)が扱いやすい
糸と針の組み合わせが合っていると、縫い目が均一になりやすく、初心者でもぐんと完成度が高まります。まず手持ちの刺繍糸を活用してみましょう。
参考:針と糸の選び方の基本(nunocoto fabric)
アップリケの手縫いを活かした「あまり知られていない応用技法」
基本の縫い方をマスターしたら、少し視野を広げてみると、アップリケの世界は驚くほど奥深いことがわかります。手縫いだからこそ表現できる技法があります。
まず知っておきたいのが「奥たてまつり」という縫い方です。通常のたてまつりでは布端の少し外側に針を出しますが、奥たてまつりではアップリケ布の折り山のぎりぎりに針を出すことで、表からほぼ縫い目が見えない仕上がりになります。見た目が非常にすっきりするため、きれいな作品に仕上げたいときに使う価値があります。
また、あえて「目立つ色糸」で大きめの針目でランダムにまつる方法も一つのデザイン手法です。これは民芸品や北欧風ハンドメイドでよく見られる表現で、縫い目そのものがアクセントになります。技術に不安がある初心者ほど、むしろこの方法で味のある作品に仕上がることも多いです。
さらに、完全に逆の発想で作られるのが「リバースアップリケ」という技法です。通常のアップリケが布の上にパーツを縫い付けるのに対して、リバースアップリケは2枚重ねた布の上側をくり抜いて、下から見える布を活かす方法です。表布と下の土台布のコントラストが美しく、ハワイアンキルトなどにも応用されています。
- 🌿 奥たてまつり:折り山のぎりぎりに針を出すことで縫い目がほぼ見えない仕上がりに
- 🎪 ランダムまつり:あえて目立つ糸色で大きく縫うと北欧風の温かみのある作品になる
- 🔄 リバースアップリケ:布を「くり抜く」逆転発想の技法で、2色の布のコントラストが映える
手縫いのアップリケは、ミシンよりも時間がかかる分、縫い方の工夫や仕上げの丁寧さが直接作品の個性に出ます。技法を一つ増やすたびに、作れるデザインの幅が広がります。いいことですね。
基本のたてまつりをしっかりマスターしてから、奥たてまつりやブランケットステッチへと少しずつステップアップしていきましょう。どの縫い方も、最初は練習用の端布で感覚をつかむのが近道です。
参考:リバースアップリケの詳しい作り方(フェリシモ・クチュリエ公式ブログ)
リバースアップリケの作り方|クチュリエブログ(フェリシモ)

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